静岡へ 〜floresta fabrica〜
十方店主 沙文佳です
準備期間としておやすみをいただいている3月
デザイン業務も忙しなくしつつ、
実は前々から予定していた楽しみなことがありました
それは、静岡でガラス作家活動をおこなっている
floresta fabrica(鈴木努さん 亜以さん)のもとを訪ねること
昨年末から3月が待ち遠しかったです
出会いは、灯しびとの集い
以前から気になっていた大阪のクラフトフェア「灯しびとの集い」
昨年はじめて行ってきました
ひとの手によってうまれるたくさんの作品たちと
多くのひとたちで賑わっていました
そのなかでも一際わたしの目に輝いていたのが
亜以さんのガラス作品でした
ご夫婦ともに、ガラス作家
ガラスはかたちによってふたりで行う作業もあり
タイミングをあわせるのが難しいとききます。
ご夫婦で制作されているので息もばっちりなのでしょう・・・
ただ難しい作品制作のときは
ただならぬピリピリムードが漂うとお話を伺いました 笑
ご夫婦だからこそ感じ取ってしまう緊張感なども
たくさんあるのでしょう
みなさま素晴らしい作家さん揃い!
さらにご家族、ご親族のみなさまが陶芸家とお伺いし、驚きです
遠州森町の伝統工芸である「森山焼」を作陶されているお父さまとご兄弟
努さんの兄夫妻も陶芸家さんです
ご案内いただいた工房であれもこれも欲しくなってしまいましたが
残念ながら展示会行きが決まっているものばかりでした 笑
ガラス工房には、たくさんの植物
ガラス工房でお話を伺っていると雨がつよくなってきました
すると努さんがお庭から多肉植物を工房にたくさん運んできました
あれ・・・この植木鉢は・・・
「かわいい!ガラスの植木鉢ですね!」
大興奮です
そして、4月の植木鉢展前にお聞きしておけばよかったと
悔やみました・・・
ガラスの植木鉢ってあまり聞いたことないですよね
陶器でないと、と思いこんでいましたが
鈴木家の多肉植物たちはとっても生き生きとし
みたこともないくらい肉厚でした 笑
ガラス工房は、作業中ものすごく温度があがるので
熱帯にいきる植物たちにとっては最高の環境だからかもしれません
floresta fabrica個展は、8月に開催いたします
ほんとうにうれしいことに
十方で展示していただくことになりました
それもガラスがいちばん輝く(とおもう)夏です
わたしのだいすきな「タマアシグラス」やうつわ、ランプシェード、一輪挿しなどもならぶ予定です
十方初のガラス作品展でもあります
ぜひ、たのしみにおまちください
floresta fabrica
鈴木 努さん 鈴木 亜以さん
WEB:http://www.floresta-fabrica.com/
Instagram:https://www.instagram.com/floresta_fabrica/
初恋 – mauve 山に恋して –
今回の展示「山に恋して」のDMに使われている写真は、
高山植物のアクセサリーです。
モチーフはイワツメクサ(岩爪草)。
華奢な花弁を、そっと掌の上に乗せて眺めていたくなるような、
健気でかわいらしい花です。
この花は、mauveさんが岩を攀じ登っていた時に
ふと目に留まったものだそうです。
しかし両手は岩に捕まり、スケッチも描けず写真も撮れない状況。
しっかり目に焼き付け、そのとき感じた
「こんなところにも花が咲いている!」という感動を
思い出しながら作られたそうです。
素材は鉄と金(10k)。
真鍮やシルバーのアクセサリーもありますが、
鉄を取り入れた表現は、今回が初めてだそうです。
鉄は量産が出来ない一点もの。
「錆を育てる」実験と観察を繰り返しながら、カタチにしました。
油で焼いたり、煮たり、自然に放ってみたり。
さながら我が子を育てるように。
はたまた御馳走をつくるための下ごしらえのように。
なぜ「錆」にこだわったのでしょうか。
それは、秋から冬に移り変わる今の季節だからこそ
生まれたものでした。
「つい最近まで山が青々としていたのが、なくなって寂しくなって、
でも、それが美しいと思ったんです」
mauveさんは、山に、季節に、恋しているのでしょう。
彼女の瞳は、好きなものを愛する真っすぐな思いで満ちあふれています。
そう言えば、イワツメクサの花言葉は「初恋」だそうです。
アクセサリーを手にしてこぼれる微笑みは、きっと誰もが少女になっているだろう、と思いました。
●ライター/塩澤亜美子
「デザインどころ」にて執筆中
https://design1096.com/
山の刹那 – mauve 山に恋して –
mauveさんの作品づくりの源は、いつも山にあります。
年に1~2回長野県の山々を登り、そこでの偶然の出会いや発見が、彼女にとって一番の宝物。
そんな山の刹那を、心を込めてカタチにしています。
mauveさんにとって、長野県との出会いも、決して必然ではなかったそうです。
地元の千葉県で就職して2年間働いた後、「どこでも良いから、生活をゼロから始めたい」
という思いを胸に、学生時代の友人が住んでいる長野市へ移住しました。
当時住まわれていたのは、山の麓の、リンゴ畑の真ん中にある一軒家。
大家さんの家の裏にある、古びた離れ。
そこに一人で暮らしていたそうで、家からキノコが生えてくるくらい、寂しかったんだとか。
しかし、「ここでアクセサリーをつくる」という覚悟と情熱を失ったことは、一度もありませんでした。
時間があれば山に出かけ、大好きな自然をテーマに創作に没頭。
東京のアパレルの展示会に出品した時、「これ一本でやっていける」
という手応えを感じ、作家として独立されました。
その後は10年間長野市に住まわれ、ご結婚を機に松本市へ移住。
今年中には松本から離れ、池田町に工房を構えるそうです。
mauveさんは、自然や山から影響を受けたものを中心に創作されています。
そして、アクセサリーをデザインする上では「ストーリー性」をとても大切にしていらっしゃるそう。
例えば、過去の作品ではサファイアの石とともに愛らしい小鳥が一羽添えられた指輪がありますが、
その作品では水場(サファイア)を求めて、今まさに小鳥が降り立ったシーンを表現されています。
手元を見れば、いつでも然の中のストーリーに想いを馳せられる・・・。
今回の展示会でも、きっとそんな作品に出会えるはずです。
●ライター/塩澤亜美子
「デザインどころ」にて執筆中
https://design1096.com/
約束の日 – mauve 山に恋して –
mauveさんとの出会いは、昨年の秋でちょうど今頃。
穂高駅近くのTRACK COFFEEさんで行われた
真鍮のワークショップに参加したときでした。
もともと真鍮が大好きで、
ギャラリーの空間も真鍮を多くあしらっていて、
しかも趣味はバードウォッチングという私たち。
展示していた真鍮製の雷鳥バッヂがあまりに素敵で、
いつ私たちがギャラリーをオープンしたら展示会を
させてくださいとお願いしたのでした。
それから1年の月日が流れ、
約束どおりその日を迎えることができました。
みなさまに、この場所で、mauveさんの作品を存分にご覧になっていただけたら嬉しいです。
会期は12月3日までの約1ヶ月。
雪が降る中での展示も、とても楽しみです。
トウノカタマリ展 展示期間半分をすぎました
展示がはじまってからぐっと肌寒くなってきました。
日々、お越しいただきありがとうございます。
「はちみつはやっていないのですか?」と質問いただきますが
ごめんなさい、4日間だけのイベントだったのです。
山桜のはちみつ、みなさんとても気に入ってくださり
大事に食べているというお話を聞きました。
味が個性的ではありますが、わたしもだいすきなので
「そうですよね!」となんだか得意気になってしまいます。
わたしがつくったわけではなく、養蜂家大坂さんとみつばちのおかげなのですが。笑
また来年も開催したいなと思っておりますので、おたのしみに!
(山桜があるかどうかは、自然とみつばち次第ですが)
展示期間を半分すぎて。
今回の展示で印象的なのは、
みなさんの笑い声や、一緒にきてくださった方とのやりとりが楽しそうなことでしょうか。
わたしは受付のところにいることが多いのですが、
ギャラリーの奥から楽しそうな声が聴こえると、とてもうれしくなります。
作品をじっくり静かに眺めるもよし、楽しくわいわいお友達やご家族とおしゃべりしながら見るのもおすすめです。
小さなギャラリーですし、お客さま同士が重なってしまうことも少ないのでどうぞお気軽に。
これから。
いまはびしっと整列しているカタマリたち。
もう少し遊びココロを交えて、展示も変えていこうと思っています。
一度来てくださったかたも、また遊びにきてくださいね。